第1章 ロクスブルギーの棺

第1章 ロクスブルギーの棺

かつてその中には『吸血鬼』がいた――
そんな曰くつきの骨董品、『ロクスブルギーの棺』。
棺の主・吸血鬼ロクスブルギーに救われた少年は彼を追い続け――二十年の月日が経った。
永遠の時を生きる化け物が、刹那を生きる人間に報いるときは訪れるのだろうか?


登場人物

◆吸血鬼ロクスブルギー
曰くつきの棺の中で眠っていたという『吸血鬼(ドラクル)』。
夜鬼を従え人々を惨殺したという逸話が伝わっている。

◆教会の男カウフマン
一見人相の悪い、皮肉屋の聖職者。吸血鬼ロクスブルギーを探している。
並々ならぬ執念を感じさせるが、その本心は――。

◆骨董屋の店主
『棺』が置いてある骨董屋を営む男。
近頃頻繁に店を訪れる人相の悪い男に怯えている。

◆隠者の老人
慎ましく暮らす、骨董趣味の老人。
『棺』、そして教会の男と関わりがあるようだが……。

世界設定

夜鬼(ナイトゴーント)
夜闇に蠢く魔族の総称。暗い森の中や洞窟、日没に現れる。
その多くは怪力を持つ異形の化け物で、人々を餌として食らう。

吸血鬼(ドラクル)
人の血を糧とする不老不死の夜鬼の種族。
見目麗しい容姿と圧倒的な膂力、そして変幻自在な魔法を操る。

◆教会
人々の心の拠り所である『 朝の神(モルゲン)』を信奉する機関。
夜鬼から人々を守る役目も担っている。